ゴロゴロ ゴロゴロ
一人で部屋にいることにも耐えられなくなり、キラはかぶっていたシーツを押しのけて部屋着のまま廊下に飛び出した。 だが、すぐに目の前にいた誰かにぶつかってしまった。 「いったぁ」 体が小さいキラはすぐにはじきとばされてしまう。 「大丈夫か?キラ・ヤマト」 「はい・・・って、隊長っ!?」 ぶつかったのが隊長だと分かると、キラはすぐに立ち上がった。 「怪我は?」 「あ、大丈夫だと思います」 クルーゼはキラには特に甘い。 どうしてかということは分からないが、とにかく甘やかしている。 本人には自覚はないようだが、それは他のGパイロットやクルー達から見ても明らかなものだ。 「クルーゼ隊長はどうしてこちらに?」 ここは一般兵の寝室がある場所だ。 上官であるクルーゼの私室はもっと奥のほうにある。 「いや、たいした用じゃないんだが、ちょっと通りかかってね。君こそどうしたんだ?何か急いでいるようだったが」 その服装で艦内にでるのは、関心しないな。 そういって、今のキラの服装を見る。 「いえ、実は・・・」
そういって、キラは思わず目の前にいるクルーゼに抱きついてしまった。 これにはクルーゼも驚いたようで、キラを反射的に抱きしめながら遠くで鳴り続いている雷に気づいた。 「ああ。そういうことか」 キラの震える肩をそっと抱きなおしてやる。 「君が雷を怖がるとは知らなかった」 「・・・・だって・・・」 怖いんだもん。 消え入りそうな声でつぶやくキラにクルーゼは苦笑してしまった。 これが、本当にあのキラ・ヤマトなんだろうか。 こんなところを他のクルーに見つかってしまってはまた何を言われるか分かったものじゃないな。 「・・・っうわ!」 クルーゼはキラを軽々と抱き上げると、そのまま開きっぱなしになっているキラの部屋へと入った。 もちろん、鍵はしっかりとかけて。 「っ、隊長!」 キラの驚きをよそに、クルーゼはベッドに腰を下ろすとそのままキラの体を横抱きにした。 「怖いと思うから怖いんだ。気にしなければどうってことはない」 「そうかもしれませんけど・・・」 やっぱり怖いものは怖い。 「それでは、怖くなくなる方法を教えてやろうか?」 「え?」 そういってキラが顔を上げた瞬間、クルーゼの唇がキラに重なった。 「んんっ・・・・・!」 いきなりのことに目を見開くキラにかまわず、クルーゼはキラの口腔内に進入した。 「ふ・・・、んぁ・・・・っ」 やがてキラの体から抵抗の力がすっかりと抜け落ちたが、それでもかまわずクルーゼはキスを続ける。 飲み込めないでいる唾液が、キラの顎を伝う。 ようやく唇を離した頃には、キラの息はすっかり上がってしまっていた。 「はぁはぁ・・・、たい・・・ちょ・・・?」 「怖くなくなるためには他のことに意識を向ければいい。・・・嫌だったかね?」 キラは少し考えてからフルフルと首を横に振った。 「では、続きをしても?」 「続き・・・ですか?」 「ああ」 そういってキラをベッドにおろすと、その首に噛み付くようなキスを落とす。 器用に片手でキラの服を脱がせていく。 「っ隊長・・・!」 何をされるのかわかったのか、キラはクルーゼの肩を押し返す。 「じっとしていなさい。それとも、嫌なのか?私が相手では・・・」 「そんなことは、ないですけど・・・・」 でも、いきなりは怖い・・・、です。 キラの言葉にクルーゼはふっと微笑む。 「大丈夫だ、怖くなんかないよ」 キラ、と耳元でささやいて、耳朶をかむ。 「あ・・・、隊長・・・・」 クルーゼの肩を押し返していた手は、いつのまにかクルーゼの背中へと回っていた。
あとがき はい、クルキラです。 |